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2008/1/13 人生における、雑感、ボヤキ、など。
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いやあ、先週のアレは、なあ・・・。
ゴール前ダンゴだったからなあ。
当方の買ったランチボックスも最後にはどこいったかわからなくなる始末。
結局は四着までだった。
ペースが案外遅くなってしまったのも敗因であろう。
もう少し速ければ突き抜けていたような気がするのだが。
まあ、勝負事にタラレバは禁物か。
いいところをついていたと思うので、引き続き頑張っていきたいものである。
これで収支は-16730円。
やべえ、二万円の背中が見えてきた。

☆ 函館2歳ステークス 8/9 札幌 9R
        芝 1200m 2歳限定混合GⅢ ☆

今週は函館2歳Sである。
・・・正直さっぱりわかりません。
展開も読めないし。
まあ、なーんとなく速くなるんだろうな?程度しかわからない。
実際、ここからどれほどの伸び代があるかで、今後の競走馬生活が決まってくるわけである。
まあ、とりあえず言える事は、ここで勝つ馬なぞは往々にしてここまでであるという事だ。
現状、もっとも完成度が高そうな一頭を選びたい。
あとは好みと趣味で。

当日の札幌競馬場の天候は晴れ。
いい天気になりそうですな。
馬場の状態はパンパンの良馬場だが、内目がやや荒れてきているのが心配である。
ペースと考え合わせても、あるいは中ほどを抜けての差し馬の台頭がありそうな気がする。
では、一頭ずつ考えていきましょうか。

①ステラリード なかなか伸び代がありそう。血統的にも距離が伸びて良さそうだ。ただ、最内引いたのは脚質的にどんなものか。時計もやや物足りない印象。今回は見送りで。

②ショウナンカガリビ まあ、なんというかいかにもダートで良さげな血統ですな。今回は分が悪いかも?見送りで。

③エスカーダ ラベンダー賞自体他の新馬戦とそれほど時計の違いもなかったし、まあ、勝ち馬以外は軽視でよさそうだ。見送りとする。

④コスモソルスティス ラベンダー賞は出遅れが響いた印象。デビュー戦の勝ち方自体は悪くない。少しだけ気になる一頭。連下まで見ることとする。

⑤カネスフォルテ ンマー、新馬戦はダートながら凄い勝ち方。ただ、時計はそうでもない。これもまたダーティ(ダート向き)な血統だなあ。見送りで。

⑥ノーワンエルス 屋根はいささか気になるが、それでも馬自体の性能は結構高そう。気性もまだまだ子供で、これからが楽しみな一頭である。単穴まで見たい。

⑦チェリーソウマ まあ、逃げるわな。失速して馬群に沈みそう。中舘だし。見送りで。

⑧エステーラブ 緒戦はアオッて出遅れたがぎりぎり勝ちきり。ゆえに時計は出ていない。わからんが厳しそうな気も。見送りで。

⑨クロワラモー なんとなく名前がかわいい。現状の面子では札幌線千二で二番時計。一応連下まで考えておく。

⑩ドナルドバローズ おっ、セッカチセージの弟。緒戦は手前変えなかったりダートだったりするが、競走能力自体は高そう。連下まで見ることとする。

⑪インテグラルヘッド まあ、前走はやや重で時計自体はたいしたことないが、勝ちッぷりだけは上々ですな。まあ、それだけなんだが・・・。見送りとする。

⑫クロガネ 血統はすごいなあ。キングマンボにクロフネですか。そういえばダンマスにクロガネシリーズという防具があったなあ、やたらめったら重たいのだが。ちなみに黒鉄ヒロシの赤兵衛も愛読してます。まあ、それだけです・・・。見送りで。

⑬ロジディオン やった。お父さんサニングデールだ。この馬の血統大好きなんだよなあ・・・。なかなかお目にかかれないので感慨もひとしおである。現状では大物の予感。頑張って!今回の本命で。

⑭ソムニア 新馬戦は楽勝。スペシャルウイークは頑張ってます。とはいえそれだけ。屋根はなかなか強烈だが、今回は見送りとする。

⑮バトルレッド 現状での千二の一番時計保持者。前走は追っ付けてそのまんま。今回は外に入ったが、それでも性能で押し切ってしまいそう。対抗までとする。

⑬キョウエイアショラ うん。2連勝中ですな。新馬戦の人気を見るに、栗東方面ではあまり評判にはなっていなかった馬なのかな?今回は大外引いてやっちゃいそうな感じプンプン。見送りとする。

まあ、こんあところか。
印を打つと、このようになる。

◎ ⑬ロジディオン
○ ⑮バトルレッド
▲ ⑥ノーワンエルス
△ ④コスモソルティス
△ ⑨クロワラモー
△ ⑩ドナルドバローズ

で、買い目はというと

④─⑬ 100円
⑥─⑬ 200円
⑨─⑬ 100円
⑩─⑬ 100円
⑬─⑮ 300円
⑥─⑮ 200円

うわ、ぜんぜん自信ねえ。
兎に角好みが先に立った予想と呼ぶにも恥ずかしいシロモノとなって世にまろびでてしまったご様子である。
もう、何言ってんだがわかんなくなってきた。
まあ、2歳重賞、しかも函館2歳なんてそんなものサ。
とりあえず、ロジディオンさえ頑張ってくれれば、いいや。
もっとサニングデールの子供を、当方に見せてください。
では、よい日曜日を。
 

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盆暗二人が大河ドラマを談じてみました。
まあ、ほんの茶飲み話程度に。


「大河は、平安時代が面白いと思うんだ」
「平安時代?」

なかなかに難しそうだと思う。
まあ、戦国期にしても江戸期にしてもそうだが、人間の価値観というものが現代とは著しく違っている。
例を挙げるならば近親婚あたりが適当であろう。
皇統などを見てみると、いとこはとこは当然として、異母、異父あるいは全兄弟姉妹などが平気で恋をしたり結婚したりしている。
正直、現代の感覚ではいささか解かり辛い(いやまあ我々のようなエロゲヲタにはある意味それがいい的なところもあるのだが、しかしリアル姉やリアル妹の居る方なら頷いていただけるだろう)であろう事想像に難くない。
というよりも、ドン引きされてしまうであろう。
一般の視聴者の方々には。
そのあたりはごく一例であって、それ以外でも多くの価値観の齟齬というものが、古典を読んでいると見えてくることがままある。
まあ、それを納得いくものに仕立てるのが脚本家の腕の見せ所という見方もあろう。
だが、それらの感覚の違いというものを強引に現代の感覚でもって読み解いたつもりになっても、往々にして読み違えてしまうものである。
当方の実感としては、わからないものはわからないままにするしかない、というのが正解に限りなく近いような気がする。
ああ、そういうもんだ、と。

「んー・・・。ま、いいや。で、どんなお話がいいの?」
「そりゃあもう決まっているさ、宮中での藤原一族の陰謀劇を中心に、こう愛憎ドロドロの、彼と彼女がくっついたが、しかし彼女のおなかには前の彼の子供が・・・みたいな」
「・・・・・・」

ああ、そういやこの人、昼ドラとか大好きだったなあ。
おかあさんと一緒に韓流ドラマとか見てるらしいし。
ある意味、それをNHKにやれというのも酷な話である。

「いや、ムリじゃね?NHK的に」
「いやいや、最近の大河なんて、ジャニタレさえ出してればなんでもありでしょ」
「ええ?そうなの?」

家のテレビがぶっ壊れてからというもの、ここ数年自宅でテレビをみることがなくなってしまった地デジ難民ならぬリアルテレビ難民である。
昨今の芸能事情なぞさっぱりわからん。

「で、陰謀劇というと、主人公は?」
「当然、藤原道長。歴史の教科書でもあの時代の一番の目玉でしょ」
「まあ、そうだろうけど、で、どんな陰謀劇?」
「まあ、それは・・・ほら、あるでしょ?自分の娘天皇の嫁さんにして子供が生まれたら天皇にして自分は摂政におさまったりとか・・・」
「そのまんまじゃん。別段、陰謀でもなんでもないだろ?」
「いやいや、なんかさ、いかにも悪そうだろ、実際。奴は相当悪いって、月も欠けないんだぜ?」
「えええ?そんなこと言われても・・・」

もうむちゃくちゃである。
馬鹿な話してるなあ、俺ら。
兎に角、なんとしても藤原氏で、且つ、陰謀でドロドロがいいらしい。
詳しい事はわからぬ様子だが。
ならば・・・。

「その話聞いてると、薬子のこと思い浮かぶなあ、あれなんかお前さんの言うドロドロ陰謀劇にぴったりなような気もするんだが」
「クスコ?」
「そう、藤原薬子、まあ、日本の傾城だわな」


本来、藤原氏の系統というのは、中臣鎌足の子藤原不比等から大きく四つに分けられる。
その四つとは、藤原房前の北家、藤原武智麻呂の南家、藤原宇合の式家、藤原麻呂の京家である。
いずれも不比等の子であり、南北家は平城京における家の位置からこの様に呼ばれるようになり、式家は宇合が式部卿であったから、京家は麻呂が左京大夫であったことからである。
歴史上、京家は全く振るわなかったが、他の三家はそれぞれ絶頂期が存在し、特に道長は北家の系統で、その後の五摂家などは全がてこの北家系藤原氏であるといえる。
このあたりまでは中学レベルの教科書歴史である。

藤原薬子というのは藤原式家の人である。
当時、薬子のじいさんである式家清成の弟に、藤原百川という人が出た。
この漢はなかなかに強烈な人間で、官位こそ式部卿までしかいかなかったが、しかし時の天皇光仁の即位に大功があり、そのあとの天皇桓武もこの人が即位させたようなものである。
この百川のおかげで、藤原式家は他の三家やその他大伴や佐伯、秦氏などの豪族を押しのけ絶頂期を迎えたのである。
ここでは説明しないが、この百川という人はなかなかの辣腕にして豪胆、面白い話が山ほどある人だ。
気になった方がいたなら、調べてみるのも一興だろう。

話を薬子に戻す。
桓武天皇の代に、この薬子が東宮(一般に皇太子が住まいする場所である)へ高級女官として出仕することとなった。
これは、薬子の長女が皇太子の枕席に侍る役割を与えられたからで、所謂皇太子のハレムに入ったわけであるが、そのつきそい(と言っては語弊がありそうだが)として、東宮における事務方の宮女の役を与えられたわけである。
当然、当時の薬子は夫もおり、これは同じ式家の清成じいさんの弟、蔵下麻呂の子の式家縄主という人であるが、この人との間に三男二女をもうけている。
正確な年齢はわからぬが、恐らくは三十二~三といったところであったというのが定説である。
さて、そのようないきさつで東宮勤めを始めた薬子であるが、さにやあらぬか、なんと皇太子安殿(後の平城天皇)の手がついてしまったのである。

当時安殿は二十二~三といったところで、薬子は十歳ほども年上である。
その上、当時の女三十代といえば、もう年増も年増、大年増といってもよいだろう。
このことから、薬子の容色は.相当のものだったろうことが窺い知れるが、収まらないのが今上、桓武天皇である。
「ちょ、おま、いやいや親子丼ってなんてうらやま、もといとんでもない事をしでかしやがりましたか」
などといったかどうかは知らないが、もともと式家の百川に多大の恩義のある桓武天皇である。
その百川こそ数年前に物故したが、同族の式家には非常な愛情を持って接してきた今上である。
皇后には百川の長兄、良継の娘乙牟漏を入れ、百川の長子緒継には自ら烏帽子親となって加冠させ、彼の一大事業、長岡遷都の造営使には薬子の親である種継を当て、側近中の側近として信頼を寄せており、まさに藤原式家は往時の皇室の一大与党と化していた。
そんな一族の顔に泥を塗ったくるような今回の出来事、しかも相手は信頼する腹心の娘であり、親子丼であり不倫であり、いやそれは実際次の天皇としてどうなのよ?といいたくなる気持ちもよくわかる。
当然桓武とうさん、怒り狂った事想像に難くない。

それだけではとどまらない。
当時の東宮大夫(東宮の長官として警備や規律の取り締まりを行う官職)である北家葛野麻呂とも同時に情を交わしていた事がわかったのである。
考えるに、これは口止め料的な意味合いが強いであろう。
安殿との関係を黙過してもらうための関係であった事、想像に難くない。
いやはや、なんとも・・・。

このことに関する今上の裁断は以下のとおりである。
薬子は東宮宣旨の職を解かれ、東宮に出入り禁止とする。
薬子の夫、式家縄主を東宮大夫へ任官する。
東宮大夫であった北家葛野麻呂は太宰第弐へ任官する。

つまり薬子を家に戻し、その上で関係を続けぬよう式家縄主に東宮と薬子の監視をさせ、事実上の責任者であった葛野麻呂は遠く九州へ島流しの懲罰人事である。
今回については、皇太子にはお咎めなしという事となった。
日本史上に燦然と輝く偉大なる桓武天皇もさすがに人の親か、いやいや、この皇太子安殿は皇后乙牟漏の所生であり、とがめぬ事こそ式家への詫びという事となるだろう。
頭の痛い事である。

その八年後、いよいよ桓武天皇が卒し、皇太子安殿が平城天皇となる。
怖いお父さんが居なくなり、今上が真っ先にしたことは宮中に薬子を入れることであった。
八年、薬子は不惑を過ぎたところである。
百年の恋も冷めるかと思いきや、まあ今上のめり込む事一方ではない様子。
この平城天皇というひとの純真さというのもあるのだろうが、やはり薬子という女、まさしく傾城、魔性の女と言わざるを得ない。
四十にもなって十も年下の男を虜にして離さない、凄まじいものである。

それにしても、この平城天皇という人は、果たしてどのような人間なのか。
彼の行った政策を見るに、頭脳はなかなかに切れる人間の様に見える。
ただ、やはり桓武と嵯峨という双璧に挟まれたためか、天皇としての事跡という意味合いでは、いかにも小さく映ってしまう。
怨霊なんかを極度に恐れて眠れなくなったり体を壊したりするところはいかにも人間が小さく見えるが、父親が死んで天皇となったからといって、途端に夫の居る女性を公然とモノにするというのは豪胆といってよいのだろうか?
あるいは、ただ単純に子供なだけ、という気がする。
その上、なんとまあ、今度は薬子の夫であるところの式家縄主を太宰第弐としてトばしてしまったのである。
嫉妬に狂って、としか言いようがないのだろうか?
あるいは、これは野心旺盛な薬子の教唆と見ても良さそうな気がする。
夫のある身で、招かれたからといってホイホイ宮中に上がりこみ住み着き、今上うを誑し込むほどの女である。
ただの恋愛感情だけとは到底思えないというのが当方の考えだがどうだろう。

ちなみに、八年前大宰府に流された北家葛野麻呂は、というと。
この人もなかなか紆余曲折あった人間である。
大宰府に流されたその後、桓武天皇から直々に遣唐使への指名がある。
当時の遣唐使などというものは、所謂運任せの生きるか死ぬか的な大博打である。
実際、一度などはこの葛野麻呂が乗った船が難破し、多くの船員が水漬く屍となるなか、九死に一生を得たといったこともあったようである。
それでも再び船を仕立て、何とかかんとか役目を果たして、見事生還した彼は、従三位に序せられ中央に返り咲き、桓武死後、再び東宮大夫として任官されるに至る。
桓武天皇としては、懲罰と同時に禊の意味での遣唐使任命であったのかも知れない。
ただし、中央に返り咲いてからも、彼は薬子の与党でありつづけ、どうやら肉体関係も復活していたと史料にも読めるフシがある。
ところが、それを平城天皇が勘付いたのか、たった一年で東宮大夫を解かれ、今度は観察使として日本全国を廻る職に任命されるのである。
どうやら三度、島流しといって良さそうだ。
困ったものである。

この平城天皇の在位期間は三年ほどとごく短い。
というのも、上皇として大いに権勢を振るいたい腹がマンマンだったのである。
実際、皇位を嵯峨天皇に禅譲する際は、体調不良云々を理由に挙げているが、その後は奈良、つまりは前の都である平城京に広壮な邸宅を構え、そこから次々と高官達を取り込み、院宣を発し始めたのである。
天皇を辞する寸前、薬子の亡父である式家種継へ太政大臣の追贈も行った。
太政大臣とは、当時の官職における最高位であり、事実は贈名であり、朝廷の運営において多大な功績のあった最高位の人間の死後に贈る、名誉官職のようなものである。
もともと中納言程度の官位であった人に対し、これは未曾有の叙任といってもよい。
この裏側には、やはり薬子の影が透けて見える。

これで面白くないのが嵯峨天皇である。
もともと平城上太皇とはしっくりいっていなかった嵯峨天皇、表面上は租税を奈良の維持費に回したりと、諾々と従う姿を見せていた様子である。
その身内にどす黒い憤怒の炎を隠しつつ、だ。
この姿を見た平城方の人間は、薬子の兄式家仲成を筆頭に、どんどん今上を侮り調子に乗っていく始末。
畢竟、平城方の奈良の評判は悪化の一途をたどり、ついには歴史上『薬子の乱』と呼ばれる反乱未遂事件に発展するのである。

事の発端は平城方の平城京への再遷都計画である。
これを伝え聞いた嵯峨天皇は
「使える!」
と思ったに違いない。
これまで好き勝手やってきた義理の父親とも呼べる平城上太皇に強烈な肘鉄を食らわせるチャンスである。

まず、彼の蝦夷との戦争で一躍時の人となった武人、坂上田村麻呂や藤原北家の主流、北家冬嗣を造営使として平城京に送り込む。
もちろん、あらかじめこの二人は嵯峨の自家薬籠中のものとなっている。
その上で群臣百官に
「平城方から平城京遷都の話があった。止むをえず、この話に乗ろうと思う」
というような朝議を開く。
畢竟、群臣たちも畿内の豪族たちも散々に騒ぎ始める。
それはそうだ。
ここ数十年に平城京から長岡京、さらには平安京と三度遷都が行われている。
ここで更に領民や付近豪族の負担を増大させる意味なし遷都など行えば、どうなるものか知れたものではない。
すぐさま不穏な空気が朝廷、そして畿内全域に広がったであろう。
中には
「平城上太皇、並びに元凶である薬子、仲成兄妹誅すべし」
という声も出たかもしれない。
次の手は
「此度の事で、畿内が何かと騒がしい。兵を送って沈静する」
という名目で、奈良から東国への出口である大和、尾張、南近江など東に兵を送り扼してしうまう。
そこまで手を打っていよいよ奈良方の重鎮である薬子の兄、仲成を捕縛し、同時に詔を天下に発する。

「現在の天下不穏の種は、全て薬子と仲成に二人にある。平城太上皇が哀れみをもっての処遇を履き違え、次々天下に弓引く事をする。一々挙げるに耐えざる所業であり、以って両人を宮中より放逐する事とする」

さすがに嵯峨とはいえ、先の天皇を槍玉に挙げるのは露悪的に過ぎたのだろう。
それをすれば、天皇の権威を徒に軽くする事になりかねず、罪は、世間より最も憎まれる二人に帰せば目的は達するというわけである。

これを伝え聞いた平城、薬子は嚇怒する。
「おのれこわっぱめ。このわしと事を構えようというのか」
彼らは嵯峨の予想通り兵を募るため東へ向かう道を選択し、嵯峨は半神的ともいえる武人、坂上田村麻呂や嵯峨朝廷の補翼である北家冬嗣を使って追撃させた。
このときすでに仲成は左衛士府で射殺されている。
まんまと策にはまった平城と薬子、それを取り巻く奈良方の与党たちは、東への出口を押さえられている事を知り、結句、引き返すより手は残されていなかった。

平城京について薬子は自害、平城は髪を下ろした。
その後平城は十四年ほど生きて、かつて天皇だった男は僧として落剥し、わびしい晩年を送ることとなる。
ちなみに、薬子の与党として参画していた北家葛野麻呂であるが、これは罪に落とされそうになったが、観察使として遠ざけられていた過去が利いたか、無罪放免となっている。
人間、なにが幸いするかわからぬものである。
あるいは同族の冬嗣の口利きがあったのかも知れん。
史料からは読み取れないが、ありそうなことである。

一人の天皇を狂わせ、名君と呼ぶに相応しい一人の天皇をさんざ走らせ、もう一人の偉大な天皇を警戒させ悩ませた、まさに見事な傾城の生き様であったといえる。


「いやいや、スゴイネ?」
「んだべ。華やかさという点では平安中期の藤原道長はたしかに有名だけど、やはり歴史のダイナミズムや下世話な楽しさという点では聖武─孝謙(女帝)─光仁─桓武─平城─嵯峨という奈良後期~平安初期が一番おもすれえな」
若干得意気味である。
熱の入った与太話であった。
「これはもう、この時代を大河で作ってもらうしか!」
「・・・・・・」
いずれ、NHKにはハードルが高そうなのは変わりない。
「いや、やっぱムリだろ、実際」
「ええええ?」
何のためのお話だったのか。
まあ、せいぜい語れたから良しとするか。
それにしても、NHKほんとにこれで大河作ってくれねえかな?
面白そうだと思うのだがなあ。


追記

興が乗って、ついつい書きすぎてしまった嫌いがある。
茶飲み話なんてとんでもない、という向きもあろうが。
実際の会話ではもっと簡潔で、しかも『アレ』とか『ソレ』とかいう指示語が飛び交っていた。
歳をとると、人名を筆頭とした固有名詞が出てこねえで困ったものだ。
書き下ろすに伴い、ざっと調べ上げたら面白くて止まらなくなった次第である。
 

現在、姫狩りDMと並行して紅殻町博物誌をプレイ中である。
まだまだ始めたばかりであるが、内容に関しては、なかなか面白くなりそうな気がする。
ただし、文章が酷いし、何より雑。
これはもう、ある意味努力の放棄と受け取っていいだろう。
所詮はブンガクヲタクの書いた代物か。
恐らく、中途半端で且つマイノリティな昭和初期あたりまでの旧ブンガクというものに対するほの暗い情熱をこれでもかこれでもかと紙面にぶっつけて推敲のひとつもしなければこのような歪で世紀前の遺物のような淘汰され尽くしてしまった文章になるのだろうと思われる。
まあ、こういったものであるとわかっていて購入する層には良いのだろうが。
当方としては、絶賛大ドン引き中である。
前作やってなかったのがいけなかったか。
心が折れそうですよ。

さて、そのようなヲタク全開な文章である故か、なかなかに読むに難しい漢字や熟語が多少なり出てきたりする。
まあ、このあたりは文弱が多いエロゲヲタ相手の商売である、きっちりルビも振られていて読めないということはほぼ無いのであるが。
そういえば以前、日刊ゲンダイ誌上に麻生首相を指して
『漫画ばっかり読んでるから漢字が読めなくなるのだ』
といった事柄を書いた記事が載っていたのを思い出した。
別段、あの黄色紙の愛読者というわけでは断じてないのだが。
それにしても、酷い言い様である。
一国の宰相に対して。
まあ、言われるほど漢字の読めないあのおっさんもどうかしているのだが・・・。
国会答弁なんかはどうせ官僚の書いたものを読み上げるだけなのだから、見栄張らないでルビでも振ってもらえばよかったのにねえ。

ただ、本人が”読めない”という事を認識していない場合もある。
首相の場合、そちらであろう。
ここのところあまり読み間違いも聞かないので、きっと上がって来た文章は官房や側近がルビを振るようにしているに違いない。
当方の知り合いにも面白おかしい読み間違いを始終している人間がいる。
具体例はあえて挙げないこととするが、お話をしているとちょくちょく間違える。
ほかに人が居るときは敢えて突っ込みはなしの方向であるが、二人で話しているときなどは、出来うる限り突っ込んでいくことにしている。
本人はバツの悪そうな顔をするが、むしろこれでまた一つ賢くなったと感謝してもらいたいものだ。
そういえば、彼も活字は読まない人間だったなあ。
当方としては、読書の人に与える利点、美点などと世に喧伝される事柄については、かなり懐疑的な人間である。
あんなものは、所詮ごく個人的な趣味の一つか、あるいは暇つぶしの一環でしかない。
幾度か知り合いから
「君は本を読むからえらいねえ」
などと言われたこともあるが、そんなことを言われても、こちらとしては赤面するよりほかに無い、或いは皮肉にすら聞こえる言葉である。
だが、言われてみれば、確かに漢字の読み下しには、ある程度この耽溺の悪癖も役に立っているといえなくも無い、気も、しないでもない、かな?
案外、日刊ゲンダイの記事も当らずといえど遠からず、といったところもあるのかも知れない。
 

先週もまた残念な結果である。
なかなか上手くいかないものだ。
いいところはついているのだが・・・。
これで収支は-15730円。
今週は札幌、UHB杯を予想します。

☆ UHB杯 8/2 札幌 9R
        芝 1200m 混合 ハンデOP ☆

長かった梅雨モドキもようやく明け、いよいよ夏らしくなるかとの期待が高まるここ札幌である。
さて、今週の札幌メインはUHB杯OPである。
まずは展開を考えよう。

ざっと見る限り逃げ馬には事欠かないレースである。
まずは前走抑えて不発の④アドマイヤホクト、確実にハナを主張するであろう⑥ウエスタンビーナス、⑨シンボリウエスト、⑮ナカヤマパラダイスなども虎視眈々と前を窺う展開である。
先行勢も手厚く見え、畢竟結構なペースとなりそうだ。
洋芝で、終いの短い札幌ではあるが、ここは後方で脚をタメられる馬を狙っていきたい。

明日の札幌競馬場の天候は曇り時々雨。
馬場状態はまあ、あんまり気にしなくてもいいだろう。
せいぜいがやや重までといったところか。
では、各馬見てゆきましょうか。

①ランチボックス これは強い。正直、この面子では抜けているように見える。前々走休養明けで準OP札幌千二を1,08,0とレコードとコンマ1秒差の二着まで、一叩きした前走はきっちり勝ちきっている。一頃の出遅れ癖も最近は影を潜めており、展開も向きそうで、札幌適性も鬼、斤量もなんと52kg。文句なしの本命で

②ピサノパテック 平場のOPで安定した成績を残しているが、やはり年齢的な衰えも見える。ただ、ここ数戦はなかなかいい走りをしている様子、今回は展開も向きそうで、或いは一発あるかも知れぬ。連下まで。

③アーバンストリート メンバー中では文句なしの実績馬。屋根はいささか不安だが・・・。連下まで見たい。

④ウエスタンダンサー ウエスタン一号。ここのところ重賞とはいえ大敗続き。展開も厳しそうで面子もそろったここでは厳しそう。見送りとしたい。

⑤アドマイヤホクト トモ不安の長期休養明けで一叩きした効果がどこまであるか。能力はそれなりにありそうだが、ここでは様子を見たい。

⑥ウエスタンビーナス ウエスタン二号。単騎逃げとなりそうではあるが、展開的にはいささか厳しい。札幌適性にも疑問あり、今回は見送りとする。

⑦トレノジュビリー 前走取り消しで実質二ヵ月半ぶり。札幌は一戦一勝だがハンデ頭の57kgはいささか見込まれすぎか。展開は向きそうで調教も良く動いているが、今回は見送りとしたい。

⑧タニノマティーニ ・・・ううん。9歳馬ということで外した前走函館Sだがまさかの2着。しかしきっと展開がたまたま向いたに違いない、むむ.、きっとそうだ、とか言い訳を探してみる。やはり札幌では走る馬なのか。今回は57kgのハンデ頭ということもあり、展開もやや忙し目。見送りとしたい。

⑨シンボリウエスト 前走久々で好走ということもあり、叩いた上積みよりむしろ反動のほうが怖い。今回は前走よりも忙しくなりそうで、見送りとした。

⑩エーシンエフダンス 前走は三着入線も降着で残念。なかなかの人気となりそうで、調教もよく動いて今回こそといった機運も高まっているようだ。展開は前走よりも厳しく、当方としてはそれほど評価すべき馬でもないと考えるのだが、まあ、一応押さえに連下まで見ることとする。

⑪ドラゴンウェルズ 休み明け一叩きで。案外面白そうに見えるが、結果を残したのは前での競馬が出来たときのみ。その意味では今回はいささか展開が厳しいといえそうだ。調教もそれなりに動いているのだが・・・。今回は見送りとしたい。

⑫ブラックバースピン おおう、前走はいささか気になってはいたが、まさか馬券圏内までとは思いもしなかった。調教もいたって好調、前走以上の出来と見て良さそうで、順調に上昇してきているようだ。他の函館S組とは違って、脚色的にも融通が利くタイプ。今回は対抗まで見ることとする。

⑬モルトグランデ 前走函館S、大外ぶん回されながらも0,4差の8着は悪くない。今回はペースも速く、この馬のいる中団の位置取りも楽そうで面白いと感じる。斤量も55kgと手ごろで、単穴まで見ることとする。

⑭マイネルハーティー中舘ということで、現状の頭打ちな成績を見る限り案、存外積極策に出そうな気もする。ただ、それでも距離的に忙しく、高い評価は難しい一頭。見所は斤量だけか。見送りとする。

⑮ナカヤマパラダイス 休養前は目を覆わんばかりの惨状。一息入れて変わってくるかどうか。前目も行く馬がそろいいずれ厳しい展開、今回は見送りとしたい。

⑯ロイヤルキャンサー 嗚呼いたねこんな馬も、というそんな一頭。まあ、最軽量44kgだがそれだけでしょう。見送りで。

という事で。印を打つとこのようになる。

◎ ①ランチボックス
○ ⑫ブラックバースピン
▲ ⑬モルトグランデ
△ ②ピサノパテック
△ ③アーバンストリート
△ ⑩エーシンエフダンス

で、買い目はというと

①─② 100円
①─③ 100円
①─⑩ 100円
①─⑫ 300円
①─⑬ 200円
⑫─⑬ 200円

こんなかんじでどうでしょう。
①ランチボックスはいかにも洋芝巧者といった感じ。
出遅れ癖さえ出なければ、馬齢からも今後楽しみな一頭である。
秋に向けて頑張って欲しいところ。
⑩エーシンエフダンスはかなり胡散臭い。
というか、函館S上位組は⑫ブラックバースピン以外軒並み胡散臭く見える。
どうだろうね?
まあ、なんにせよこのあたりで一発当てたいところである。
では、よい日曜日を。
 

衆院選まであと一ヶ月である。
自民、民主共にマニフェストも出揃い、いよいよ関が原の空気である。
今朝の朝刊に公明党代表の簡単なインタビューが載っていた。
大体が民主党に対する剥き出しの敵意とネガティブキャンペーンに終始していた様子である。
当方は、支持政党等という無粋なものは持ち合わせていないので、楽しく傍観させてもらっている訳だが、どうにも与党連立の歴々から政治資金収支報告書に関してのネガティブキャンペーンを聞かされるたんびに腹の煮える思いがする。
特に今回のO田の言には正直言って虫唾が走る。
お前がそれを言うのか、と。
えらそうな顔してつらつら述べているが、お前らの支持母体は宗教の皮かぶって税金すら納めてねえじゃねえか。
信者から居汚く集めた無税の壷代資金にして、信者をロハの運動員としてさんざ使ってるお前らが、清廉潔白を気取るってのかい?
これならばまだ、自前の才覚で金集めて若いの養って選挙やってる自民の派閥の領袖連中や民主のエライサンのほうが、危険を冒して汗流してる分だけ好感が持てるというものである。
国民生活がどうこう言っているが、生活というものを最もわかっていないのは間違いなく連中であろう。
こんな考え方は異端であろうか?
とまれ、毎回毎回、選挙のたんびに職場にまで押しかけてきて票をねだる、あの党の運動員が、どうにもこうにも嫌いである。
公称200万票。
これを突き崩すためには、やはり投票率の上昇に賭けるより無いであろう。
あんのうっとおしい連中をなんとか黙らせてやりたいものである。
80%あたりまで行けば比例メインのあの党のこと、議席一桁台もありそうなんだがなあ。
まあ、せいぜい選挙に行くとするか。


当方は現在、姫狩りとチュパしてあげるを並行プレイ中。
チュパはまあ、かぐやだなあ、と。
アニメするの知らなかったから、グネグネ動くのを見て驚いたりした。
絵は好みが合えば良さそうだが、何と言うか、今一つテキストにエロさを感じないのはどうしたことだろう。
まあ、いきなりエロ向きだからなあ。
普段の生活とのギャップとか、あんな清楚なのにあんな事を!?とか、そういったギャップ嗜好の強い当方にとっては、いささかツボから外れてしまった印象である。
まあ、こういう手っ取り早いのが好きな人も多いだろう。
かぐやとしては、まずまず評価できると思う。
姫狩りは現在ステージ5のあたり。
だいたい、三日で一マップというペースである。
リセットの繰り返しにも、いささか疲れが見える今日この頃。
ああ、すすまねえすすまねえ・・・。
がっちりパラメーター上げてるからだろうか、現在のところ目を瞑ってもクリアできるほどの楽勝ぶり。
前評判では、結構難しいという話もあったんだがなあ。
ま、恐らくここから難しくなってくれるでしょう。
まだまだ中盤にさしかかったばかりである。
メイクマイデーである。


読書は、山本周五郎の『寝ぼけ署長』を攻略中。
ん、これは面白いかも。
いいなあ、こういう韜晦型の主人公は。
ここで署長さんのキャラクターを抜粋──


とにかく.あんな風変わりな署長はこの市はじまって以来あとにも先にも見たことがないですね、なにしろ五年の在任ちゅう、署でも官舎でもぐうぐう寝てばかりいるので、口の悪い毎朝新聞などは逸早く「寝ぼけ署長」という綽名を付けるし、署内でもお人好しでぐうたら兵衛でおまけに無能だという専らの評判でした。

署長は五道三省という名前でした、年は四十か四十一だったでしょう、たいへん肥えた人で肩などは岩のように盛上っていました、顎の二重にくくれた、下腹のせり出した、かなり格好の悪い体つきです、細い小さな目はいつもしょぼしょぼしているし、動作はなんとなくかったるそうだし、言葉つきはたどたどしくはっきりしないし、全体として疲れた牡牛という感じでした・・・。


こんな署長さんであるが、いよいよ他県への転任となったとき、面白い事が起こる。
それまで陰口を叩いていた連中がまるで血を分けた親と別れるが如く悲しがる。
署員はもちろん小使から給仕までがダダ泣きする。
貧民街の住人達など、筵旗を立てて留任陳情のデモをやったほどである。
この物語は、そんな署長さんの、面白くも不思議で、人情味あふれた、そんな生態観察の記録であり、若干の推理小説的な要素を盛り込んである、周五郎としてはある意味珍しい逸品である。
昨今の刑事事件の厳罰化の流れから見て、全く逆の楽園が、この本の中には確かに存在する。
そんな、今だからこそ、新鮮な驚きと楽しさに満ちた作品である。
ただ、惜しむらくは、作品の始めと中ごろと終わりで署長さんのキャラがいささか変わってしまっているように見えること。
後になればなるほど気取りが強くなる気がする。
はじめの方の署長さんが、好きだったのになあ。
その一点のみ、残念である。

あとがきを読むと、「新青年」誌上で連載が始まった昭和二十一年投当時、この作品の作者は伏せられていたという。
ネットが隆盛の現代においては、ある意味話題を集めそうな手法ではある。
同時に、すぐに正体が露見してしまいそうではあるが・・・。
当時も、それなりに話題に上ったらしい。
しかし、文章を読むと、一発でわかりそうなものだが。
ただ、それも今だからこそ言えること、当時は氏も若く、代表作であるところの『樅の木は残った』や『正雪記』『虚空遍歴』などははるか後年の作品である。
畢竟、文体から逆算して氏を割り出すことは難しかったであろう。
逆にいえば、そんな二十~三十代の氏が、これほどの小説的技量と達観とも言える世界観を持っていること、その事実に驚愕するばかりである。
かつて宮城谷昌光氏が何かのエッセイの中で
「驚くべき早熟の才能」
と、氏の『須磨寺付近』を読んで評価していたがまさにそのとおりである。
これは是非、お勧めしたい作品だ。
新潮文庫から出ているので、機会があれば探していただきたいものである。

早熟の天才、といえば──。
このあとはかの”アンファン・テリブル”トルーマン・カポーティの作品が待っている。
しかも二冊も。
疲れるんだよなあ、カポーティ。
『冷血』はたしかにべらぼうに面白かったが。
たしか『草の竪琴』と『ティファニーで朝食を』だったはず。
時間もそうだが、やれんのか?俺。
ああ、どらえもんでもこねえかな、ウチに・・・。
 



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