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2008/1/13 人生における、雑感、ボヤキ、など。
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昨年末あたりから、物価の高騰が叫ばれている。
男やもめの暮らしでは、あまり実感が湧かないのが現状だが。

「原油先物市場は投機家たちの楽園となった」
は、確か、昨年始のNY市場でバレル60$をつけた時の科白であったか?
それが現在は騰がりに騰がってバレル105$である。
楽園も何もあったものではない。
庶民にとっては備蓄の切れるこの先が何より心配だし、投機屋連中もここからの価格と見ればいささかリスクが大きいのではあるまいか?

さて、身近なお話に移ろう。
冬の厳しい北海道では畢竟、灯油の消費も多い。
値上がりされると非常に辛いのはいうまでもない。
今ではリッター百円の声も聞こうかというほど。
昨冬は七十円ほどであったのが、だ。
暖房を手放せない家庭などはひと冬、どの程度の負担増になるのか?
あまり考えたくないところである。

とはいえ、当方、結局今年もストーブを使わなかったのだが。
この話をすると必ずといって良いほど周囲にドン引きされる。
「えっ、ストーブつけてないの?」
「寒くないの?」
「どうやって生活してるの?」
などなど、聞いたことのある反応ばかりでつまらぬと言えばつまらぬ。
もう少し個性的な反応をばしてほしいものだ。
「部屋が寒いと鍋がおいしいよねー」
「やっぱり冬は寒い部屋でキンキンに冷えたビールでしょ」
「やはり我ら程の漢になると暖房など必要としないこと享けあいであるな」
くらい言われるとこちらとしても嬉しい限りなのだが。
そんな奴ァいねえか。

と、話がそれた。
実際、自宅には寝に帰るようなものなので、暖房器具など必要としないのだが。
別段、それほど苦痛ともおもわぬし。
というわけで、灯油の高騰に関してはそれほど感じずに済んだというところか。

しかしここに来て、諸物価高騰のあおりがじわじわと来ているようである。
二月後半あたりからか、色々値上がりしている。
目に見えるところで。
具体的にはカップメン。
男やもめの必需品である。
こいつが150円→160円に。
アイス類も順次、値上がりしているようだ。
これは結構思い切っていると思うのは自分だけであろうか?
103円→126円に。
ビール、発泡酒なども5円ほども値上がりしているようだ。
まあ、自分はあまりビールは飲まないのだが。
その他、続々値上げのオンパレードである。

しかし、自分にとってもっともインパクトがあったのが
”ラーメン”
である。

ラーメンが、好きである。
自分のねぐらの近所には、美味しいと評判のラーメン屋さんが結構多い。
その中でももっとも近所にあるラーメン屋さんを行きつけにしている。
その他のところは足が向いた時や、近所を通った時などにふらりと入ったり入らなかったり。
まあ、行き付けとはいえ、せいぜいが週一ぐらいのものなのだが。
ただ、付き合いは結構長い。
もう、十年ほどにもなりそうである。

ある日、いつものラーメン屋にて。
これもいつもどおり、醤油大盛ネギ増を注文した。
すると、いつもの兄ちゃんがするすると寄ってきて
「毎度ありがとうございます」
と、申し訳なさそうに、言う。
時候の挨拶程度はあれ、普段は決して、寄って来たりはしないのだが。
「ん?」
とか、聞くともなしに促してみると
「大変申し訳ありませんが、本日より値上げしたんですよ」
本当に申し訳なさそうである。
品書きを見てみると、確かにラーメンは百円ほど値上げしている。
ネギに関しては十円、上がっている。
締めて百十円の値上げである。
「ん。まあ、仕方が無いよね。いいよいいよ」
その場は笑って流したが、お財布に優しくないことこの上ない。
結構な値上げである。

後に何かで読んだが、ラーメン屋にはまさに”直撃”であったらしい。
まず、原油の高騰により光熱費がうなぎのぼり。
世界的な穀物需要の逼迫により、みそ、醤油などの穀物調味料も価格を上げ。
同様に麺の材料である小麦も政府卸価格が30%も上昇するありさま。
付け合せのネギなどの青物も燃料の高騰により価格を上げているらしい。
ラーメン屋さんに言わせると
”騰がってないのは水くらいなもの”
ということになっているようだ。
値上げ、詮方なしといったところか。

先進各国の増産要請に対して、このほど、石油輸出国機構側は増産の見送りを決定したらしい。
当然、輸入側では反発が強まっているが、機構側の
「今回の高騰は需要の増加を含めても行き過ぎである。サブプライムによる株式不安が惹起した投資マネーの集中がもっとも大きな要因であり、その責任はアメリカなど先進国の経済失政にある」
というのもまあ、うなずける話である。
もっとも、この高騰で浮いたオイルマネーが投資マネーになっていないとは言い切れないのであるが。

そんなマクロな話は置くとして。
いよいよ物価高騰がその姿をあらわしたようである。
しかも意外なところから。
投機家の金持ちは笑いが止まらぬであろうが、われわれ貧乏人には切ない限りである。
安心してラーメンの食える世の中に、早く戻ってほしいものだ。

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