忍者ブログ
2008/1/13 人生における、雑感、ボヤキ、など。
[644] [643] [642] [641] [640] [639] [638] [637] [636] [635] [634]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

引き続き蒸し暑い札幌である。
これからさらに暑くなってくると思えば、どこまでも憂鬱に沈み込んでしまいそうな昨今だ。
とまれ、今夏の長期予報はどうやら平年並みであるという、節電の夏としては、まずは有難し。
所詮我々個人レベルでの節電なんて、たかが知れているといえばそれまでだろうが、気にしないより気にしたほうがいいのは当然であろう。
札幌にも計画停電があるとかいうお話だし、なんとか頑張ってこの夏を乗り切りたいものである。
一朝一夕で再生可能エネに切り替えるなんて事もむつかしいだろうしなあ。
現状出来上がっている利権構造もあるし、それで飯食っている人間も山ほど存在するわけで、そんな人たちに「お前ら今日でクビな?」なんて言えるわけも無く。
ダラダラと現状を続けて良いと言う訳では断じて無く、少しづつ、しかして確実に進めていかなければならない問題であると愚考する訳だ。
安易な原発の再稼動を容認するでもなく、我慢できるところは我慢して、前に進めていけたらと思う。
長い目での忍耐と、原発利権への監視の継続が必要である。
果たして、殊のほか飽きっぽいといか言われる日本人に可能かどうか、兎も角も、先ずはこの夏であります。


先週はDVDで2本の映画を鑑賞した。
『12人の怒れる男』、『奴らを高く吊るせ』である。
この2本には、ある同じ俳優さんが出演している。
その名もエド・ベグリー、両方ともある意味悪役である。
ま、年代的にはあまり変わらないMGMの映画であるから、こんな悪役商会風な俳優さんが出ていてもおかしくは無いだろう。
好きですよ、いい役柄ですよね?
『12人の怒れる男』では工場が火の車の第十陪審員役、テンパったおじいさんの、ある意味支離滅裂さを好演している。
この映画では真の敵役はリー・J・コッブが熱演してしまっているが、『奴らを高く吊るせ』ではラスボス的な役柄となっている。
なにせ、開幕直後にイーストウッドをまさに『吊る』し、終盤でまたもイーストウッドにげっぷが出るほど鉛玉を食らわすという大活躍。
しかも、終わり方がいいよね。
復讐に現れたイーストウッドとは闘わず、首を括って自分を『吊る』すという徹底ぶり。
あの映画では結局9人の仇は全員厳密には吊るされることは無く、他人に殺されたりイーストウッドが殺したり逃亡されたりで、唯一自分で吊って来たのがこのエド・ベグリーだけなのである。
映画そのもののテーマを体現した重要キャラクターであるといえるだろう。
あくやく、ばんざい!である。


さて、エド氏のお話で少し熱くなってしまったが。
やっぱり何度見ても『12人の~』は面白い、非常に面白い。
神は細部に宿る、という。まさにこの映画にぴったり当てはまる言葉だ。
隅々に至るまで神経の行き届いた、素晴らしい名作である。
何と言ってもいやらしいのが主役ヘンリー・フォンダのある意味怪演。
当方の好きなシーンに、第三陪審員と第五陪審員が言い争いとなり、それをヘンリー・フォンダが聞き入るシーンがある。
時間としては33分35秒くらいであろうか。
生真面目な顔をして聞き入っているのだが、画面が見切れる寸前、口の端を僅かに持ち上げて”ニヤッ”と笑うのだ。
もうそのシーンの”ニヤッ”がスゲーいやらしくて好きで好きでタマラナイのであるな。
当面の敵であるところの第三陪審員が、自壊のタネを自分から蒔いてくれたことがうれしくてしょうがないといった風情なのである。
それは36分あたりから始まる第三陪審員が第五陪審員に謝罪するシーンでも証明される。
結局、謝罪は不調に終わるのだが、その後ろで煙草を吸っているヘンリーは、確かにニヤニヤ笑っているのである。
逆転の芽を嗅ぎ取って、まさにうれしくってしょうがないという風情なのである。
しかも、第五陪審員の体で見切れて再び現れたときには既に真面目な顔に戻っているという芸の細かさといったら!
ヘンリーが第三陪審員に「このサディストめ!」というシーンがあるが、役柄内の性格付けで言ったら間違いなくこいつのほうが圧倒的サディストである。
こんなところまで考えて映像にしてしまう、コレに気づいたときは流石に当方も「映画ってスゲーんだなあ」と改めて感心させられたものだ。
もっと見込んでいくとそう言った細部に様々な発見をすることができるし、またそのように何度見ても見飽きない面白さがあるとうのが、この映画の真の偉大さなのかもしれないな。
日本国民どころか、全世界の人間に是非見ていただきたい傑作映画である。
見たことの無い方は是非、お試し頂きたい。
あなたのお財布の千円と一時間半は、必ず有意義なものになるであろうと確信する次第である。

PR

コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字


忍者ブログ [PR]
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新コメント
[12/17 TathoathSog]
[12/17 AlgossysoolvE]
[08/18 革命]
[08/13 NONAME]
[06/04 NONAME]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
ontai
性別:
男性
趣味:
読書 睡眠 ゲーム
バーコード
ブログ内検索
カウンター
お天気情報