先週末は暑すぎて映画館に逃げ込んだ当方である。
・・・さすがに平日は逃げ込めないがな。
残念な事に。
というわけで見て来ましたよ『最強のふたり』。
煽り文句が凄いよね、フランス人の3人に1人が見た!とか。
あのハリーポッターを抜く興行成績!とか。
そんな凄いのん?と、当方でなくとも首をひねりたくなること請け合いである。
ヤフ映画でも凄い事になってるしね、まああれは単純にステマ臭いが。
各国興収一位続々!とかね。
そんな凄い映画がなぜか札幌ではイマイチ地味と目されて実際地味なディノスのみとか、一体何のネタなのだろうねえ。
フランス映画とか、どうも引いちゃうんだよなあ。
まあ、文句は見てから、である。
・・・。
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いや、この映画は面白い、な。
コメディだね、そして、コメディであるにも関らず、所謂とっても『いい映画』なのだよなあ。
この「ああ俺いまスゲーいい映画みちゃってる」感は、或いは『ショーシャンクの空に』以来の感覚かもわからんね。
それっくらいにいい映画。
見なきゃ損する、見るべき、いいや見ろ!と断言してもいい。
とまあここまではべた褒めである。
が、ぶっちゃけそのような「イイ映画感」というものに押し切られて流されてしまっているという感覚も無いではないのだなあ。
ストーリーも凄く楽しいし、主演のオマール・シーの演技というかこれはコメディアンの血の為せる業なのだろうが、会話のテンポがとかく素晴らしく、またその特異なキャラクター性(巨漢、こわもて)で開始早々にあっという間に目を惹き付けられてしまう。
術中に嵌まる、という奴だろうな、これが。
が、逆にそのあたりがこの映画を見終わった時の、ある種の「物足りなさ」に繋がってしまうのかも知れない。
退屈など全くといってよいほど感じさせない113分、しかし、そのようにスルスルと流れすぎるがためにタメが利かない、軽すぎるといったネガティブさすら感じてしまうのは、コメディとしては致し方なきところであろうか。
まあ、そのあたりは作り手側も感じていたし考えてもいたのだろうと思う、もう一枚のフランソワ・クリュゼがときに凄くいい表情を見せて場を引き締めるのであるが。
それでも足りないのだなあ。どうしても足りない。
あまり、いかにもな重い場面をいかにもに重々しく見せたくなかった、というポリシーがあったのかも知らん。
故に、この映画を見て何かにスゲー感動!とか、涙で前が見えない!とかそう云う類は期待しないほうがいいし、当方は正直できなかったのである。
泣き所など存在しないといってよいね。
ただ、ほぼノンストップで113分間ひたすらに心地の良い空気に浸れる、時間を忘れて楽しめる、という意味ではこれは稀有な映画と言ってよいだろう。
兎も角も、近年まれに見るステキ映画には違いなく、問答無用でお勧めできる絶品であるといえる。
なんでこんな映画がディノス一館のみなんだろう・・・。
何に負けたのかな?
ちなみに、当方は日曜日の朝イチであったが、座席は五割ほど埋まっておったかな?
ディノスとしてはまず上出来であろうと思うよ。
・・・それもまた切ないねえ。
休日はディノスにGO!である。
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