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2008/1/13 人生における、雑感、ボヤキ、など。
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さて、映画ばっかり見ている昨今である。
家にいても寒いしなあ、この時期は気づけば外で過ごしていることが多い私である。
日付が変わって今日はお休み、しかも映画千円の日ということで、いろいろ見てこようかと思っている。
具体的には『HICK』や『声をかくす人』、『ボディハント』、『ロックアウト』あたりが気になっているところだ。
はしごもアリかもね。
アリかなあ?

先週末は人生の特等席である。
「積極的に役を探すことはないだろう」といっていた俳優イーストウッドの最新作にして最終作になるかもわからん作品である。
自称イーストウッドマニアとしては見ずばなるまい。
いいや、見ぬ訳にはいかぬ。
というわけで満喫してきました。
作品として考えると・・・まあ、凡作止まりだろうなというのが私の見解だ。
ストーリーはあってないようなもの、ご都合、場当たり、とってつけたようなエンド・・・とまあネガティブさ全開であり、あまりにほめるべきところが見当たらない。
が、不思議と見られてしまうのが恐ろしいところ。
というよりむしろ、何処に映画の力点を置くか、ということだろうか。
この映画は、圧倒的に人物が良く撮れている映画である。そこに八割がたのプライオリティを割いた代物なのであろう。

のっけから小便が出ないイーストウッドで始まり全編硬骨アナクロの人物描写が非常に心地よい、まさしくこれこそイーストウッドと拍手を贈りたくなる存在感。
非常にチャーミングに描写される娘役エイミー・アダムス、親娘の絡みも心地よく流れていく。
主人公ガスを敬愛し尊敬するジャスティン・ティレンバーグと長年の付き合いのジョン・グッドマン。
そして『ファミリー・ツリー』のマシュー・リラードが敵役と、脇を固める俳優陣も非常に上手な人がそろい、作品の空気をつむいでいく。
イーストウッドを頂点とした、役者の魅力を余すところ無く引き出す、というただ一点において、非常に優れた映像であることは疑いが無い。
だからするすると見られてしまう、特に退屈も不満も感じずに、である。
ある意味究極かもしれないな、映像としては。

で、見終わった後に思い返して
「アレッ?この映画なんだか・・・」
となる訳だが。
まあ、それはそれで。
稀代の名優クリント・イーストウッドをおなかいっぱい堪能したい、そんな人には間違いなくお勧めできる映画である。
逆に、作品性や稠密なストーリーなどを求める人にはちょっとお勧めできかねるな。
ま、ファンであれば見ておけ、な一本である。

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