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2008/1/13 人生における、雑感、ボヤキ、など。
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むしむしとしている。
雨も、ガッツリ降っているようだ。
気温も高い、冷房が効いた室内から一歩外に出ると、思わずUターンしてしまいたくなる。
これはあれだな、北海道から飛行機に乗って、羽田あたりに降り立った感じによく似ている。
空気が.違う、という奴である。
ついに、北海道にも遅めの梅雨がくるようになったかと、戦々恐々としている当方である。


一昨日であったろうか?
時間は深夜、二時頃だったかと思う。
近所のコンビニへ買い物に出たら、札幌あたりではちょいと見かけないほどの豪雨に降り込められた。
篠突く雨、という表現すら生易しい、バケツをひっくり返したような雨である。
見れば、ご同輩たちが次々に店に駆け込んでくる。
顔見知りの店員さんと、
「こりゃすごいねえ」
なんて話をしながら、とりあえず豪雨一過を期してしばらくとどまらせてもらう事とする。
十分ほど経っても雨は降りつづけ、店の前の道路が河となっている様子を、半ば呆れ気味に眺めて過ごす、店員さんゴメンナサイ。
ふと、涙の川、というフレーズが頭をよぎる。
なんだったかな?などと頭を捻りながら店内の様子を見ると、人数が減っているようだ。
どうやらビニ傘を購入して、家路へ突貫をかける猛者が、随分といるらしい。
「傘の在庫が切れそうです」
とは、店員さんの談である。
恐らくは、今ごろ河となった道路で激しい雨に打ち叩かれながら、さぞ後悔していることだろう、少しばかりの哀れみも浮かぶ。


大分雨も小降りとなり、道路の水が引くのに半刻ほどもかかっただろうか?
おおよそ40~50分程度だと思われる。
流石に店の方にも悪いと思い、こちらも買い物を済ませビニ傘でも差して帰ろうか、と思いきや傘が切れてしまっている。
「すいません、傘、切れちゃいましたね?」
そんな風に言って、前出の店員さん、備え付けのビニ傘を差し出してくれた。
「こういう日は、傘の忘れ物も多いんですよ。一応保管はしてあるんですが、ビニ傘なんかだと取りに来る人もほとんど居ません。使ってやってください」
と。
有難く、申し出を受けることとした。
人の情けが身にしみる。
傘を差して上機嫌で帰宅の道すがら、涙の川の出典を思い出す。
確か、太宰だったかなあ、桜桃という短編だったような気がする。
子供より親が大事、そう、思いたい。
そんな風に始まる、日本のダメなお父さん万歳なせつな過ぎる名作短編である。
太宰の嫁さんが
「私は、涙の川」
とかいうくだりがたしかあったはず、うろ覚えだが。
今の気分とは全く関係ない気がする。
まあ、いいか。


少しばかり無駄なような、或いはそうでもないような。
そんな深夜のひとときであった。

 

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