過日、文机の横に山となったディスクの整理をしていたら、信長の野望烈風伝が出てきた。
もう十年ほど昔のゲームである。
箱庭システムという、自国の持ち城の周り5×5あるいは3×3マスに田んぼだの、畑だの、町だの、村だの、特産物だの、ちまちま設置してゆき生産力をあげ、武将を集め、結果的には日本を統一すれば終了というゲームである。
いつかもう一回インストールして遊んでやろうと思っていたものだが、ここにきてつい若気?の至りでインストールしてしまったのがいけなかった。
おかげでここ数日、睡眠不足ぎみである。
当然、シナリオゼロからスタート。
で、選ぶ君主が問題である。
織田や武田や島津を選ぶとまあ正直楽勝である。
が、そんなぬるいプレーはプライドが許さない。
もっと厳しく。
しかしなんとか統一まで漕ぎ着けそうな大名を選ぶのがこのゲームの楽しみ方であると当方は思う。
で、選んだのが羽前の最上義守である。
言わずと知れた出羽の驍将、最上義光の父である。
本来この人はそれほどの器量人ではなかったが、息子義光が最上家最大の版図を築いたこと、そして戦国期の有名人にありがちな、息子にクーデターを起され強制的に隠居させられるといったある意味お約束のコンボを食らったことでそれなりに有名である。
ゲーム開始は1546年。
開始当初、最上家にいる武将は本人あわせて三人である。
北に土崎湊城の安東家、石川城、三戸城の南部家。
西の日本海側には新発田城、春日山城の長尾家。
南の関東平野はあまりに混沌。
東の太平洋側には岩出山城の伊達家と、なかなか地勢的に厳しい感じがする。
特に長尾家。
後の上杉家である。
お隣の蘆名家は攻めてはこないようだ。
お互い台所事情が苦しいもの同士、無駄な喧嘩はしたくないらしい。
が、客観的に見て、同じ三人同士とはいえ、向こうのほうがずーっとメンバー的な質が良いということはねたましい限りである。
その代わりと言ってはなんだが、長尾が本気で潰しにくる。
柿崎景家、小島弥太、色部勝長、宇佐美定満、本庄繁長など、豪華キャストで持って本城山形城に押し寄せてくるのである。
対するこちらはおばかさんの最上義守、腹心の多少文弱の気味のある氏家定直、そして箸にも棒にもかからぬ清水義氏の三人だけである。
あまり聞いた事ないひとばかりである。
兎に角弱い。弱弱しい。
野戦などしようものなら騎馬突撃一撃であの世往きである。
冗談ではなく、これっくらいの力の差があるのだ。
故に我々最上家が彼らとやりあうためにはひたすら城にこもるのが肝要である。
そしてひたすら弓矢で撃退するのである。
先ずは城壁の補強からはじめることに。
その間もひたすら長尾勢は押し寄せてくる。
ぎりぎりのところで撃退しながら城壁を補強し、田んぼを設置してゆく。
兵糧は大切である。
などとやってるうちに十年。
あっという間である。
現在、近畿地方では本願寺勢が猛威を振るっている。
あそこはゲームバランス的におかしいと思う。
お隣蘆名家はあっさり長尾家により滅亡。
当の長尾家はというと武田との激戦で春日山城に押し詰められている。
北では安東家が長尾家により叩き潰され、南部家は武力の人南部晴政の頑張りで長尾との一進一退の攻防に明け暮れている。
現在、当最上家は、午睡のような平和期間である。
相変わらず羽前一国。
人は二人増えた。
一人は腹心氏家の息子守棟。
これもまた文弱だがオツムのほうは父より上。
そして安東と南部のとばっちりを食って南へ流れてきた浅利勝頼である。
聞いた事ないし、正直全く使えない。
果たしてこんなので全国制覇などできるのであろうか?
義守の野望は果てしなく遠い。
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