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2008/1/13 人生における、雑感、ボヤキ、など。
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さて、ラジー賞鑑賞記、初回はポストマンである。
一口にラジー賞受賞作といえども、部門別にさまざまな作品が存在する。
具体例を挙げるならば
・最低作品賞
・最低監督賞
・最低主演男優、主演女優賞
・最低助演男優、助演女優賞
・最低脚本賞
などなど、各々に受賞作があるのである。
この企画はそれぞれの受賞作を手に入れ、鑑賞し、そして感想を出してみよう、というものである。

第一回目のポストマンは1997年、第18回ラジー・アウォードにおける最低作品賞、最低監督賞、最低主演男優賞ならびに最低音楽(歌)賞に輝いた、ある意味主演にして監督であるところのケビン・コスナー様々な作品である。

映画のあらすじ

戦争により国家の枠組みが崩壊した近未来の世界。
地球環境の破滅とそれによる疫病の蔓延等で、人類はそれぞれ小さな集団に分かれ、集落単位での孤立した生活を行っていた。
ある男が居る。
そんな世界にあって、ただ一人、放浪を続ける男である。
ふとしたきっかけで随分と古い郵便配達人の死体を見つけ、その手紙を読んで、配達人に成りすますことを思いつく。
初めは糊口をしのぐための小さな嘘であったはずのそれは、やがて、大きな運命の渦となって彼と多くの人々を巻き込んでゆく事となる・・・。

感想

初めに。
存外楽しめた自分がいる。
SFスキーの知人に言わせると、.原作への冒涜であるなどと結構な辛らつさである。
まあ、自分は別にSF読みではないので、そのあたりは関係ないのだが、それでも世界観などは映像としてしっかり作られていたと感じる。
シナリオも決して悪いものではなかった。

特筆すべきは、上手な役者さんが多いこと。
具体的にはまず初めにべスリへム団の小男。
あれは上手だなあ。
どこかで見たことも在るような気がするが・・・。
まあ、役柄の勝利というところもあるかも。
名前はわからぬが、とても見事なはまり役であった。
それと、これも役柄が良かった一人ではあるが、保安官役のおじいちゃん、名前はDaniel Von Bargen。
さてさて、どんな役者さんなのか、台詞回しがかっこよく、声も良く通る。
何より、表情一つ一つが非常にすばらしかった。
そしてヒロイン役のOlivia Williams。
この人は上手いとかどうこう以前に圧倒的に美人さんである。
果たしてこの人が居なければ最後まで引っ張れたか、どうか。
スゲー、美人スゲー。
他にも上手な人が何人かいる。
大作だけあって、そのあたりには金がかかってそうである。

であるのに、だ。
何故ラジー賞受賞作なのか?
最大の要因は相変わらずバタ臭いケビンの演技に在るのだろう。
口を開けばわざとらしい。
黙ってさえ居れば結構絵になっているのだが・・・。
科白をまわした途端崩壊するのである。
映画自体がいささか長すぎたというのも要因の一つに挙げられるかも知れない。
まるまる三時間である。
当然、所々ダレが入るところもあり、寝落ちする人間も相当数居ただろうと考えられる。
ケビン・コスナーといえば。
ボディーガード、アンタッチャブル、ダンスウィズウルブスなどの超大作がまず思い浮かぶ。
この映画を大作、一大スペクタクルとして世に送り出したい、そんな主演であり監督であるケビンの思惑が裏目にでた形である。
そして所々の映像、シナリオ的なまずさ。
恐らく、何か強い印象的なシーンを用意したかったのだろうが。
あの少年の持つ手紙を馬に乗ったケビンが毟り取るところ。
なんというか、実にシュールである。
最後につなげる意図も無かったわけではなかろうが・・・。
それでもあのシーンは、実に、意味がつかみづらかった。
それとラストの戦争シーン。
心を獅子にしろ、なんてことを言いながら結局はいいおっさん二人の取っ組み合いで終わる。
正直、あのくだりはいささか電波過ぎて理解不能。
いや、其処まで引っ張ったんだからせめてもう少しなんとかならなかったものだろうか?
同じ場面のケビンの科白
「俺は合衆国を信じている」
あれもなんだか胡散臭すぎてもう聞いた途端に三時間を返せといいたくなったものである。

云ってみれば。
所々いやになったり寝落ちしそうになりながら、それでもオリビアに癒されつつ三時間近くモニターの前で映画を見つづけ、挙句の果てに落ちの部分でハゲのおっさん二人の取っ組み合いを見せられて「おれは合衆国を信じている」なんて科白を聞かされればそれはラジー賞にもなるっちゅうねん、というお話である。
なんだか、あの落ちの部分は映画『ヒート』のデニーロとアンディ・ガルシアのラストの追いかけっこを思い出すなあ。
ちなみに、誉めていません、断じて。

結論としては。
所々見所もあり、面白いといえるところもあり、オリビアも美人であり、しかしそれらをぶち壊すなにか暗黒なものもあり、と。
実にカオスな映画であった、というのが当方の感想である。
この感想を読んで興味をもたれた方は、ぜひお試し頂きたい。
結構、楽しめるとおもうよ?
ほ、ほんとだよ?
 

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