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2008/1/13 人生における、雑感、ボヤキ、など。
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過日、数本のDVDを購入した。
中には当然、ラジー賞受賞作も数本あったのだが、そうでないまっとうな映画が大多数である。
時間があるときにでも、じっくりと消化しようと思っていたのだが、なかなかその時間も取れず、ついにここまで引っ張ってしまった。
で、未消化DVDの山を前に、どこから手をつけようか悩んだ末、デンゼル・ワシントン、ジュリア・ロバーツ主演の『ペリカン文書』を鑑賞することとした。

あらすじ

二人の最高裁判事が一夜にして暗殺された。
ホワイトハウス上層部の思惑もあり、事件の捜査は遅々として進まず、真相は藪の中かと思われた。
そんな中、一介の法学生であるダービー・ショウは、事件に関心を寄せ、犯人像を推定、事件の仮説を一つの論文として纏め上げた。
法学生の世迷言と一笑に付せられるはずのその論文「ペリカン文書」は、偶然に偶然を重ねてホワイトハウスにまで届き、やがてその内容はホワイトハウスに混乱の嵐を巻き起こし、ついにはダービーの命が狙われる事態にまで発展する。
同時にその頃。
ワシントンヘラルドの敏腕記者、グレイ・グランサムのもとに、事件について匿名の情報がもたらされる。
スクープのにおいをかいだグレイは情報提供者の特定に動き始めるが、結局は逃げられ、その後も何の進展も無いままに事件の尻尾は彼の手をすり抜けたかに見えた。
が、時を同じくしてかかってきた彼への匿名の電話が、彼に「ペリカン文書」の存在についてを教え、そのことが、彼とダービーを事件の中心へといざなってゆくこととなる。

感想

いやいや、これは面白い。
映画の封切りが1993年だから、いまから16年前の映画となるわけだが、それにしても古臭い感じは一切与えない。
陰謀モノ(?)としては、いままで見た中ではピカイチであるといっても良さそうである。
もともとこの映画の監督アラン・J・パクラはこのような脚本に異常な冴えを見せる人で、有名なところではホフマンとレッドフォードが競演した『大統領の陰謀』などが挙げられる。
とはいえ、それほど頻繁にメガホンをとる人でもないらしく、寡聞にして当方が知っているのはこの「ペリカン文書」「大統領の陰謀」そして「コールガール」くらいのものなのだが。
それでもこれら寡作が全て記憶されているわけだから、大したもんだといわざるを得ない。
そして、そんな中でも「大統領の陰謀」より、個人的にはコチラのほうが好みである。

そんな個人的高評価な映画ではあるが、これは当方のデンゼル・ワシントン好きにも引っ張られているところも否定は出来ない。
いいよねー、デンゼル・ワシントン。
男臭くて、色気もあり、それでいて雰囲気も十分。
現在、主役を張れる黒人俳優といえば、ウィル・スミス、ジェイミー・フォックスなどが挙げられるだろうが、どうにもその二人はあんまり好きになれない。
なんというか、演技がバタ臭いのである。
動きの激しい、いわば”動”の演技はまだ良いが、表情で、或いは役者自身が纏う空気で”魅せる”演技となると、途端にこの二人は大根となる。
このような演技も上手な黒人俳優といえば、古くはシドニー・ポワチエ、そしてモーガン・フリーマンあたりであろうが、その二人に引けを取らぬのがこの人だと感じるのである。
時に激しく、時に静かに、デンゼル・ワシントンの魅力が十分に味わえる、この映画はそんな作品に仕上がっている。

そのほかにも、このクラスの映画ならではの面白い役者さんが多数そろっている。
個人的に好きなのはグレイの上司役のジョン・リスゴー。
これは役どころの勝利だろうが、部下であるグレイに振り回される常識派の上司という役柄を、実に味のある演技でまとめている。
何度かオスカーにもノミネートされている実力のある役者さんであり、「ガープの世界」なんかが有名である。
それと大統領補佐官役のトニー・ゴールドウィン。
当方はこの人の正体は正直全く知らぬが。
劇中、大統領が健康診断で入った病院の中で、病室でペリカン文書を渡すシーンのあのえもいわれぬ複雑な、奇怪な表情がなんとも言えず大好きである。
そのほかにも大統領役のロバート・カルプ、FBI長官役のジェームズ・シッキングなど、なかなかに見せる役者さんがそろっている。
ジュリア・ロバーツに関しては、まあいいや。

さて、映画としては、だ。
140分もの長い鑑賞に耐え得る、じつにメリハリの利いた良い映画であると感じる。
少しづつ真相が明らかになってゆくあのカタルシスは中々のものである。
ただ、やはり全面的に誉められる映画というのはやはりそうはないもので、この映画に関しても気になったところはいくつもある。
そのなかで、最も気になったのがラスト近くの派手なアクションシーンだ。
前述したが、確かにメリハリ、という意味でもああいったシーンは必要だったのだろう。
が、当方には、どうしても帳尻あわせにとってつけたようにしか見えなかった、というのが残念なところである。
言ってみれば、時代劇において、ラスト十五分頃に派手な殺陣が必ず挿入されるのとおんなじ空気を感じたのである。
せっかくここまで上手い具合に陰謀劇を綴ってきたのだから、最後もそれらしく、なんというか、地味ーな暗ーい感じで解決して欲しかったのである。
あのシーンで劇中の事件が一気に動くのだが、そうではなく、もう少し結末がおとなしく知能的だったほうが、余韻が残るのではという素人考えなのだがどんなものだろう。
まあ、このように考えているのは当方だけかも知れないが・・・。

とはいえ、面白い映画である事は太鼓判である。
当方の駄文を読み、気になったのならば探してみるのも一興であろう。
有名な映画なので、レンタルあたりでも簡単に見つかると思います。
 

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