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2008/1/13 人生における、雑感、ボヤキ、など。
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本日は朝6時に目が醒める。
休みだというのに(いや、休みだからこそ、か?)こうである。
ざっと朝刊に目を通し、さて本日はどうするかなどと思案する。
天気もよさそうで、さわやかな一日となりそうだ。
とはいえ、別段、予定などない。
今月は記録的な金欠のため、一杯のラーメンを食いに往くのもキビシイ状況である。
ならば畢竟、コモるより他やることがない。
というわけで朝っぱらからおもむろにパソの電源を入れ、先ごろ購入した『殻ノ少女』をプレイする。

印象としてはなかなか良さげである。
起動のたびにディスクチェックが入るのは結構うっとおしい。
既読スキップが重いのも難点か。
全体的にシステムや切り替わりが重く、繰り返しプレイには向いていないと感じる。
が、このような重いお話は当方、大好物である。
テキストもシナリオも現段階ではなかなかに好感触。
で、気が付くとバッドエンド一直線。
画面に”GAMEOVER”の文字が。
んん?

気づけば時間は11時前。
酷い終わり方だったこともあり、やや頭痛を感じる。
一旦プレイを止め、パソの電源を落とす。
気分転換が必要である。
薄っぺらいお財布を持って、散歩へGOである。

休みの日などは、何もせずごろごろしていると、どうにもよろしくない。
頭痛がしたり体が重かったりと、如実に体調に現れるのである。
故に、健やかなるエロゲライフを満喫するためにも、適度な休憩が必要であると、最近は痛感している。
そして、こういった場合は散歩が一番である。
のんびりとあたりを眺めながら、ただただ歩く。
これが良いのである。
2~3キロも歩いて一汗かけば、体調も随分と良くなるし、頭もすっきりしてくる。
藤沢周平氏も著作『ふるさとを廻る六部は』で、そのようなことを言っていた記憶もある。

で、ぶらぶらと。
前述したとおり、さわやかな天気である。
風も程よく吹いており、散歩にはもってこいだ。
近所の小学校では、野球の試合をしていた。
街の中の小学校としては、まだしもグラウンドは広いほうか?
だがやはり野球をするにはやや手狭である。
センター、レフト方向は良いが、ライトがファーストベースのすぐ後ろを守っている。
そしてそのすぐ後ろがフェンスである。
うなぎの寝床のようだ。
なんともシュールな光景である。
当方の育った環境は正直ド田舎である。
が、それだけに土地はいくらでも余っていた。
小学校のグラウンドなどは、野球場が楽に二面取れる広さであった。
今思うと、実に贅沢な話ではある。
あんなところにごっそり土地でも買って引きこもるのも良いのではないか。
広い庭に好きな草木でも植えながら生きるのも良いかも知れぬ。
ふと、そのように思った。

さらに歩いて、繁華なところへ。
南一条通りにぶつかる。
ここを歩いてゆくと、一軒の古本屋がある。
確か『なずな書房』とかいったか。
風が吹けば吹っ飛びそうな掘っ立て小屋である。
周りにはぺんぺん草が生えている。
中も実に狭く、二十畳もないであろう敷地に、所狭しと本が詰め込まれている。
なんとまあ実に味のある本屋である。

十年ほど前であろうか?
ここで一冊の本を買ったことが強烈な印象として残っている。
菊池寛著『日本文学案内』である。
何気にほか数冊といっしょに手にとり、店主のいるカウンターへ。
特に値段は気にしなかったのが仇となった。
「一万二千円です」とか言われてマジでびびった俺がいる。
が、当時はまだ若く、いい振りこき(これは方言であろうか)でもあった。
「あ、ああ、い、いちまんにせんえんね・・・」
とかいいながら、震える手でお財布から一万二千円を。
店主がいい笑顔で「ありがとうございました」という声を背中で聞きつつ、あまりの散財に悲しみに打ち震えた記憶がある。
ねぐらに帰って明けてみると裏の扉に『菊池寛 日本文学案内 初版 ¥10000』とか付箋が貼ってあった。
思わぬお宝ゲットだぜ、などと喜ぶ気も到底起きず。
その月も確か我が食卓はカップ麺が主力であったと思い出したりした。

菊池寛、といえば。
思い出すのが直木三十五文学賞である。
通称”直木賞”。
現在、日本で最も有名な文学賞の一つであろう。
その直木賞の黒歴史である。
とはいえ、それほどご大層なものでもない。
文学賞開始より現在まで唯一の受賞辞退のお話である。
辞退者の名は山本周五郎。
辞退の経緯に関しては本人も多くは語らなかったこともあり、諸説芬々としているが。
面白いのは、山本周五郎と菊池寛は仲が悪かった、というものである。
当時、賞を主催していた文芸春秋のえらいサンに、菊池寛の名前がある。
山本周五郎にしてみれば「誰があんな奴の文学賞なぞ受けるものか!」位の騎虎の勢いだったのであろう。
しかし、そんな山本周五郎に賞を与えんとした菊池寛というのも中々に大きな人物である。
それとも周五郎が勝手に嫌っていたのかな?
いずれにせよ、直木賞の歴史においては一点、消し去れぬ黒いシミであることは間違いなかろう。
それを残した人間が山本周五郎、本名清水”三十六”(さとむ)というのもなにか奇妙な縁というものであろうか?

なずな書房において講談社学術文庫の『秦漢帝国』を今度はしっかり値段を確認して購入し。
近所のコンビニにおいてスーパーカップを二つほど買い、家路につく。
やや散財であったが。
やはり散歩は良いものである。
歩いていると、普段にはない取りとめも無いことを考えるものだ。
とか言ってると、どうやら雨が降ってきたようだ。
通り雨のようであるが。
昼寝にはもってこいである。

ということで。
今週は函館の巴賞を予想する予定である。
明日の朝方にはアップしたいところ。
お楽しみに。

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