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2008/1/13 人生における、雑感、ボヤキ、など。
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過日、いささか貴重な体験をした。
あくまで当方にとって、ということではあるが、一応その詳細を記録しておこうと思う。
忘却は、罪である。

────────

とある.平日の午後。
札幌の中心部へと出向く。
仕事の打ち合わせで、人との待ち合わせである。
目に付いたロー●ンに入り、マイルドセ●ンとUC●ブラックを購入し、何気なく店内の時計を見ると約束の一時間前であった。
さて、どうしたものか。

何気なくコンビニの上を見上げると。
明らかに異質な光景が、ある。
こざっぱりとした店の外観のすぐ上、つまりは2階部分であるが、そこから明らかに建物の作りが違っている。
あるところを境に、忽然と板張りとなる。
風情とかそういったものはない。
明らかに薄汚れた、年代だけは経ているであろう板張りである。
そんな板張りの壁に、なにやらポスターだの、赤いペンキでの殴り書きなどが散らばっている。
何が書いてあるのかは、判然としない。
激しく興味をそそられる。
この、奇妙な2階部分より上の何か、にである。
あたりを窺うと、ロー●ンの横手から、真っ黒な入り口のようなものが見て取れる。
目を凝らすと、どうやらその奥には上ヘと続く階段があるようだ。
私はしばし逡巡した後、その誘惑に負けた。
極めて何気ないそぶりを装いながら、その入り口に吸い込まれた。

階段を上ってゆくと、随分と古臭い感じの引き戸が目の前に現れた。
古い銭湯の入り口のような。
あるいはその昔、一回だけお世話になったことのある、田舎にあった小さな古い診療所のような。
そんな、なにやらノスタルジーを感じさせる構えである。
中から人の気配はしない。
私はたいした躊躇もなく、その引き戸を開けた。

案の定、中はがらんとしている。
入り口は三和土となっており、誰かの靴のようなものは見受けられない。
ちょっとしたホールの様になっており、かなりの広さがある。
古い木造校舎か何かのようにすら見える。
目の前に、上に続く頑丈そうな階段がある。
床はしっかりと磨きあげられ、黒い鏡面の様になっている。
私は、しばしその光景に見入った。

どれくらいそうしていただろう。
視界の端に人間が映り込んでいるのに気がついた。
そちらに方に億劫な意識を移す。
年老いた、しわだらけで表情の良くわからぬ老婆が、一人、そこに佇んでいた。
「ようこそ、おいでなさいませ」
年季の入った、しかしよく通る声でそう言った。
「・・・・・・・・・・・・・・」
正直、返答に窮した。
なぜ私はここにいるのだろう?
それよりもここはいったいなんなのだろうか。
見透かしたように、それでも柔らかく老婆が尋ねる。
「お客さんは、こちらは初めてですかな?」
お客さん?
やはりここは何かの店なのだろうか。
屋号や店名などは何一つ出ていなかったが?
「え、ええ、はい.。初めて寄せて貰いました。ところでこちらは・・・」
老婆は私に全てを言わせず、心なしか微笑んで(そのように見えた)続けた。
「それではこちらのシステムなぞを説明しましょうか。どうぞこちらへ」
目に前にあった立派な階段へ私を誘い、先に立って歩く。
随分と齢を召しているように見えたが、それでもこの階段をあたりまえに、音も立てずに上ってゆく。
私は、結局何も言う事が出来ずに、その後に従うほか無かった。

2階は、和風といってよいしつらいであった。
廊下があり、いくつかの障子の入り口が見て取れる。
そのなかの一つに、老婆は私を招きいれた。
広さは八畳ほどの畳敷き、白壁、床の間には掛け物などは無いようだ。
部屋にあるのは行李、桜材の文机、そして隅にたたまれた布団である。
テーブルのようなものは存在しない。
老婆が座布団を出してきて私に勧めた。
その上に座る。
対面に座った老婆が口を開いた。

「では、説明させていただきましょう。まず、この部屋を使うにあたって基本料金は5000円となります」
「・・・・・・・」
ん?
なんだかこれは・・・。
「そして、その後一時間につき2000円の追加料金を頂きます」
「はあ・・・」
「仇役はこちらがこれから連絡して呼び寄せます」
あいかた・・・。
うわあ。
連れ込み茶屋、という言葉が脳裏に浮かんだ。
また古臭い。
しかも連れ込んですらいない。
しかし、何故だか納得している自分がいた。
あるいは自分は、初めから全てわかっていたような気すらしている。
「お相手に関しては、三種類ございます。まず3000円、次に5000円、最後に10000円となっております」
実に至れり尽せりの価格設定である。
「3000円は言ってみればこちらではごく普通の娘です。5000円は異人の娘。10000円の娘はお客様の評判も良い、床上手な娘ばかりとなっております」
なにやらクラクラしてきた。
それにしても外人さんか・・・。
そちらも興味が惹かれるが。
「で、ではいちまんえんでおねがいします」
ほぼ即答であった。
「はい。では15000円頂きます。時間分に関してはあとで娘にお支払いください。では、二十分ほどでこちらに上がらせます。それまでお待ちくださいな」
老婆は微笑んで(そう見えた)言うと、お金を受け取りまたも音も立てずに部屋を出いていった。

しばらく待つと、一人の女性が部屋に入ってきた。
やせぎすで背が高い。
170cm以上はありそうだ。
私と並んでも10cmほど低い程度であろう。
ジーンズに白のタンクトップ、上にベージュの薄手のジャケットを羽織っている。
心なしか、肌は青白く映る。
眼鏡をかけて、美しい黒髪を長く伸ばし、背中でそれを無造作に束ねている。
顔はやや神経質に見える。
切れ長の目、鼻筋はすっきり通っている、細くとがったあごがなにやら作り物めいてすら見える。
年のころなら30前後であろうか?
まず、尋常な美人と言っても良いだろう。

静かに私の前に座ると、一つお辞儀をした。
「今日はよろしく願いします」
「いえ、こちらこそ」
女性にしては低い、が、耳になじむ美しい声である。
挨拶を済ますと、おもむろにたって行李の前に行く。
何をするのかと見ていると、行李を開けて後ろ向きに服を脱ぎ始めた。
和服に着替えているようだ。
私は突然の事に、どぎまぎしっぱなしである。
「ところでお客さん、名前はなんていうの?」
口調が蓮っ葉になった。
本来がこういう話し方なのだろう。
私が簡単に自己紹介する間も、着替える手は止まらない。
着慣れているようである。
「へぇ、××さん。私は×××。よろしくね。うちははじめてよね?」
「ええ。今日始めて寄せて貰いました。いいところですよね」
「そう?ってゆうか、口調堅すぎ。私より上よね?」
「女性の年齢は正直未だによくわかりませんが、恐らくは」
「なるほど・・・。こういうとこ、慣れてないんだ」
「そうですね。あまりこういう場所の経験は・・・」
そうこうしているうちに、着替え終わった彼女は私を立たせ、部屋の中央に布団を延べ始める。
「さ、服脱いで。手伝ってあげようか?」
「い、いえ、結構です」
ドギマギしっぱなしである。
やはり仇は百戦錬磨。
当方のような朴念仁ではとても太刀打ちできそうに無い。

もたもたと服を脱いでいると、するりと障子が開いた。
「あら、お客さんなの。ごめんなさい」
器量は十人並みだが、ふくよかで優しそうな目をした、彼女と同年輩くらいの女性が顔を覗かせた。
「あら。××ちゃん。いま来たの?」
「ええ。今しがた呼び出しがあってね。それじゃあごめんなさい。ごゆっくり」
そういって、障子を閉めて立ち去った。
なんとも情けない姿で立ちつづけながら、私は今しがたの女性の方が好みであるなどと不遜なことを考えていた。
「なに、その顔。彼女のほうが良かった?」
エスパーか。
そんなに解かりやすいのだろうか?
なんだか、混乱気味である。
とりとめのないそんな由無しごとを考えていると、不意に後ろに引っ張られ、手も無く布団に転がされた。
「もう、ゆっくりしすぎ。時間ももったいないし、ね」
なれた手つきで一気に私のパンツを引き摺り下ろすと、その部分に顔を寄せた。
「ん。少しにおいがきついね・・・」
そういって、枕もとのウエットティッシュで私を丁寧にぬぐっていく。
私はというとなにやら情けないがしびれっぱなしである。
あっという間にいきり立ってしまった。
「んふ、かわいい」
それは断じて誉め言葉ではない。
そのように反論しようとしても、声が出ない。
彼女の目が、熱っぽい光りを帯びる。
「それじゃ、いただきます・・・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・。


そこで・・・・目が醒めた・・・・・。

──────────

という次第である。
まあ、さすがに夢落ちだけに突込みどころは山ほどある。
ってゆうか、打ち合わせはどうしたよ、自分。
勝手に建物に入っちゃダメだろう。
ばあさん怖すぎだよ、怖っ。
ってーか外人ってなんだよ、外人て。
場所にはなんとなく心当たりはあるが、あんなオフィス街でそんなもん営業したら一発で摘発されるっちゅーねん。
中央署もろにすぐそばじゃねえか。
なんで客取ってる最中にほかの女入ってくんだよ。
もう意味がわからねーよ。
しかもエロ夢ってあんた。
中学生か、おまいは。
は、はずかしー。
しかもあんなところで・・・あんなところでおわるしー。
なんなんだ?一体・・・・。

ここ十年ほどで、もっとも鮮明な夢であった。
当方は心理学やらは専攻したことは無いので、この夢がどういうものなのか、さっぱりわからない。
そもそも、夢などほとんど見ない人間である。
しかしまあ、なんと鮮明な・・・。
登場キャラは全員鮮明に記憶している。
顔かたち、背格好、おまけに声まで。
前述したが、場所もなんとなく見当がつく。
とはいえ、そんなものはあるはずが無いし、そもそもあそこはロー●ンではなかったはず・・・。
しかし、なにより不思議なのが、だ。
登場人物の全員が、当方にとって全く見覚えの無い人物ばかりなのである。
不思議な事もあるものだ。
出来うるならば、だ。
ぜひ後日、この夢の続きを・・・・。
そんな結論である。
 

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